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ママの健康 産後のカラダの変化

出産が無事に終わると、ママの体も回復に向かい、徐々に元に戻っていきます。完全に元に戻るには6~8週間が必要で、この時期を「産褥期」と呼んでいます。
産後は抵抗力が落ちており、体力がなければ、いろいろなトラブルを抱えることになります。退院して自宅に戻ったら、1週間はできるだけ横になる時間をつくりましょう。
出産後は授乳や赤ちゃんのお世話で、ママには休む暇がほとんどといっていい程ありませんが、軽い家事からはじめて、徐々に体を慣らすようにし、少しでも体を休める時間をつくって、回復をはかりましょう。
しかし、安静のしすぎはかえってママの体によくありません。お産入院中は、早期離床といって、できるだけ早く体を動かす方が回復にとても役立ちます。体を動かすことにより子宮収縮が促され、出血量も少なくなるためです。

普通、正常分娩のママは産後6時間ぐらいたったら、積極的に歩くように指導されます。帝王切開のママは医師の指示にもよりますが、1~2日目から歩行許可が出るでしょう。また、ベッドで安静にしている間も、足先をできるだけ動かすようにします(血液の固まりができる血栓症を防ぐため)。

現在はほとんどの病院で、お産入院中に産褥体操を指導してくれます。退院後は、その体操を元に積極的に体を動かしましょう。帝王切開のママは、正常分娩のママより1週間ぐらい遅いペースになりますが、退院時に医師の許可を受けてから始めましょう。

母体の回復と授乳のために、十分な栄養摂取が必要になります。特に、良質なたんぱく質(肉・魚・大豆等)と、鉄分は意識して多く摂るように心がけましょう。
重い物を持ったり、買い物などの長時間の外出は、1ヶ月健診が済み、お医者さんから元の生活に戻って良いと許可がおりたらOKです。

産後はパパの協力が不可欠となります。育児は最初の1ヶ月が特に山場とされており、ママが本当に苦しく辛いのはこの期間とされています。お互いに1.5人分の家事をこなすつもりで、二人協力し合って乗り切りましょう。


産褥期について

産褥期とは、妊娠・出産(分娩)によって変化したママの体が、妊娠する前の状態に戻るまで、およそ6~8週間かかるといわれています。この期間を産褥期と呼んでいます。この時期は、たんぱく質・ビタミン・ミネラルの3つを意識的にとるよう、心がけましょう。

産褥期の体が順調に回復しているかを見る3つのポイント

子宮の復古状態
胎児の成長と共に子宮も10ヶ月かけて大きくなります。1000倍以上に広がった子宮が出産を終えると、収縮を繰り返しながら、急速に元の大きさに戻っていきます。
子宮が元の状態に戻るのは約1ヵ月後とされており、この過程で子宮が収縮するため、痛みを感じることがあり、これを後陣痛と呼んでいます。後陣痛は個人差が激しく、なかなか痛みが引かないママもいますが、あまりにも痛い場合は医者に相談しましょう。
赤ちゃんにおっぱいを吸ってもらうと、その刺激で子宮収縮が促され、子宮の戻りが進みます。ただ、最初の数日間は、授乳のたびに子宮がかなり痛むので辛くなりがちですが、がんばりましょう。

悪露(おろ)
出産時にできた子宮壁や産道の傷の出血、リンパ液が混ざったものが、生理のように出てきます。子宮回復と共に出血の量も減り、赤→褐色→黄色→白へと色が変化していきます。
産後4週間くらいで普通のおりものになっていきます。

外陰部の傷
会陰切開や自然亀裂でできた外陰部の傷は産後2~3日ほど痛みを感じます。2週間くらいは座った際に違和感を感じますが、1ヶ月もすれば違和感がなくなるでしょう。
外陰部の前から後ろの方向へ、肛門へ向かうように拭きます。この場合、中央を最初に拭き、そのあと外側を拭くようにしましょう。ウォシュレットのトイレの場合は、ビデなどを活用するとよいでしょう。座る際にはドーナツクッションなどを用いるとかなり楽になります。


悪露について

悪露の手当は入院中に指導を受けます。感染予防のために、毎回消毒綿で外陰部をきれいにふき取り、産褥パッドを交換します。悪露は産後の回復のバロメーターでもありますから、トイレにいく度に状態を確認しましょう。
パッドは生理用ナプキンの夜用を多めに準備しておくと、悪露で使わなくても後々使えるということで便利なようです。
また、細菌感染を防ぐためにも入浴は避け、シャワーのみにしましょう。入浴は、産後の1ヶ月健診のときに、医師の許可がおりてからにします。

もしも以下のような状態が続く場合は、すぐにお医者さんへ相談しましょう。

●流れ出るような感じが続く

●今までより赤みが強くなった

●血液などの大きなかたまりが出る

●痛みが強い、または強くなった場合

●量が増える

●後陣痛が強い

●褐色の悪露が1ヶ月以上も続く

●いやな臭いがある

●微熱が続く



マタニティブルー

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産後は体のケアも大切ですが、精神面でのケアもとても重要です。マタニティブルーは、妊娠することによってホルモンの分泌量が急激に変わり、精神的に不安定になることによって引き起こされるのが主な原因であるといわれています。
マタニティブルーはお産直後から始まり、ピークは産後2~3日目で、産後1ヶ月くらいになれば消えていくものですが、人によっては、はじめての健診が終わって、一息つく時期になる方も多くいます。

そもそもマタニティブルーは出産後になりやすいと思われがちですが、実際は妊娠~出産~産後の育児期間全般にかけておこるものです。
妊娠することによってホルモンの量が急激に上下すると、視床下部がバランスを崩して不安定な状態になります。それが原因となり、妊娠前後はイライラしたり、落ち込んだり、眠れなくなったり逆に眠くなったりと、心身ともに疲れてストレスが溜まり、マタニティブルーになることが多いのです。

症状は人によってさまざまですが、主に精神的に不安定になる、涙もろくなる、イライラする、些細なことが気になる、無気力になる、途方にくれる、常に不安な気持ちがつきまとうなどです。

多くの女性がマタニティブルーの経験をしていますが、特に性格的に責任感の強い人や完壁主義の人は、マタニティブルーになりやすく、育児ノイローゼに移行することもありますが、まずは、妊娠中のつわりと同様、生理的に働くものと考えていいでしょう。

つらい時は自分ひとりで抱え込まずに、夫や家族、友人、同じような赤ちゃんを持つ先輩ママなどに話を聞いてもらうことで、いい気分転換になります。助産婦さんや地域の保健婦さんなどの専門家を頼りにすることも、有効な方法の1つです。

食事も栄養には気を付けなければなりませんが、たまには外食を楽しんだり、レトルト食品や冷凍食品を上手に活用して、家事の手抜きをするのも手です。少しぐらい赤ちゃんが決まった時間におっぱいを飲まなくても、赤ちゃんがご機嫌なら大丈夫!あまり神経質になったり、深刻に受け止めず、何ごともおおらかな気持ちを持つように心がけましょう。

まずは一番身近な存在のパパが精神的な支えとなり、できるだけママのそばにいてあげる努力をしてあげることが大切です。ママも育児の間は「お願い上手」になりましょう。

また、「これがマタニティブルーというものだ」と自覚のある方は安心ですが、自分の不安定な精神状態の原因が分からないままパニックになったり、重症の場合は、本当に「うつ病」に移行してしまうこともあるので、注意が必要です。自分には関係がないと思わず、マタニティブルーがどんな症状なのかを知っておくことが最大の予防策です。


母乳について

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産院ごとに母乳の指導は異なりますが、おっぱいは赤ちゃんが吸うことで分泌されます。
母乳を飲ませることは精神面での効果も大きく、赤ちゃんはママに抱っこされておっぱいを飲むことで、満足感と安心感を得ます。赤ちゃんは、生まれてすぐに上手におっぱいを吸えるものだと思われがちですが、やはり練習が必要です。最初は思うように飲ませることができないかもしれませんが、ママも赤ちゃんも少しづつ上手になっていきます。
おっぱいを吸う赤ちゃんを見ることによって、ママも愛おしさが高まり、育児に自信がつくことでしょう。これを母と子の相互作用といい、親子の絆を深めるひとつの要因となっています。

母乳の出をよくするという食べ物はありません。赤ちゃんに栄養たっぷりのおっぱいをあげたかったら、好き嫌いせず、意識していろんな食物を食べることが大切です。母乳の主な成分は、たんぱく質カゼイン・脂肪球・乳糖・塩類・ビタミンです。また、母乳の9割近くが水分なので、水分をたくさんとることも必要です。野菜がたっぷりと入ったスープやシチューなどの具だくさんの汁物は、おっぱいの分泌をよくするものとして、昔からよく知られています。

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高脂肪、高カロリーの食ベ物は母乳に影響し、おっぱいが詰まる原因になるため、注意が必要です。香辛料や刺激物、アルコール類、食品添加物の多いものも避けるようにします。とくにタバコは絶対に吸わないようにしましょう
。 肉体的な疲労はおっぱいの出を悪くしますが、適度な運動は必要です。散歩をしたり、ストレッチで体を動かした後は休憩して、メリハリのある生活を心がけましょう。ママが緊張したり、ストレスや不安を抱えているとおっぱいの出が悪くなります。自分なりのストレス発散法を見つけてリラックスしましょう。

乳頭が短い、大きい、硬いなどが原因で赤ちゃんが上手く吸えない場合もあります。おっぱいが張りすぎて痛みが強い、乳頭が切れていて傷ついている、吸われると痛いなど、おっぱいに関する問題は助産師さんや母乳外来で気軽に相談しましょう。

授乳中の乳房は、サイズが大きくなっているので、ブラジャーで支えたほうが楽な場合も。また敏感になっている乳首を守ってくれる役割もあります。また、乳腺を傷める心配もあるので、体を締めつけないブラジャーを選びましょう。


体重と体型について

赤ちゃん+胎盤+羊水で約4~5kg。妊娠中に太った分は7~10kg。従って、その差は脂肪として蓄積された重さになります。それでもほとんどのママは、半年くらいで元の体重に戻っています。
しかし、妊娠後期に急激に体重が増えたママは要注意。体重の戻りが悪い傾向にあります。また、体重は戻っても、体型は戻りにくいものです。その場合は、特別な体操やトレーニングが必要となります。産後7~8週を過ぎたら、エクササイズを始めるとよいでしょう。今は産後エクササイズ専門のコースもあり、骨盤の位置を修正したり、ゆがみを直すトレーニングを重点的に指導してくれます。
リフォーム下着とよばれる、産後の体型保持を目的とした産後専用の下着が販売されているので、そちらを利用してもよいでしょう。


産後に起きる体のトラブル

産後は特に抵抗力が落ちています。以下のような症状が出る場合は、何か問題がある可能性もあるので、すぐにお産した病院へかかりましょう。

●血性の悪露がいつまでも続く

●下腹部の痛みが取れない

●尿漏れなど、排尿に違和感や異常が認められる

●乳房にトラブルがあり、授乳がうまく進まない

●便秘がひどく、改善がみられない


また、ホルモンバランスが崩れることから、抜け毛がひどくなったというママも多く存在しますが、これは一時的なもので、時期がくればしだいに治まります。あまり心配すると、精神的作用からまた抜け毛を引き起こすことにもなりかねないので、できるだけ気にしないことが大切です。

妊娠中に痔になるママも多く、分娩でいきんだことにより、妊娠中からの痔が悪化してしまう場合も少なくありません。痔は、便をもよおしても痛みを我慢する傾向にあり、さらに痔を悪化させることになります。早めに医者に相談し、治療することをおすすめします。

産後1~2日は尿意をあまり感じず、うまく排尿できないことがあります。ですが、尿を溜めておくと子宮の回復を遅らせたり、感染の原因となりますので、少なくとも6時間おきに排尿を試みましょう。
産後の尿漏れは、多くのママが経験します。お産の時、骨盤の筋肉が緩むのと同時に、尿道括約筋が緩んでしまい、お腹に力が入った時に尿がもれてしまうことが原因ですが、これも体の回復とともに治るものですが、尿漏れが頻繁に起きたり、量が多い場合は、病院で相談してみましょう。

また、尿漏れ以外に多くの人が便秘に悩まされます。繊維を多く含む食物の摂取や、朝冷たい牛乳を飲んだりすることも効果的でしょう。頑固な便秘の場合は、普段使用している緩下剤や漢方薬を使用してみるのもよいでしょう。


産後に起きるおもな病気

子宮復古不全
子宮収縮が遅れ、回復できていない状態をいいます。
微弱陣痛・帝王切開の人に多く見られる症状です。

妊娠中毒症後遺症
産後1ヶ月経っても、妊娠高血圧症候群の症状が消えない状態をいいます。
安静にし、きちんと治さないと慢性腎炎などになる場合もあります。また、次の妊娠時も同じ症状になる可能性もあります。

乳汁うっ滞
乳管の開きが足りないため、母乳が出ず、乳房の中に溜まってしまうことをいいます。
乳腺炎の原因となるため、乳房マッサージを行って乳管を刺激しましょう。赤ちゃんの授乳後も、まだ母乳が残った状態にしておくと同じような症状となります、毎回必ず搾乳しましょう。

乳頭部亀裂
赤ちゃんが母乳を吸う力が強すぎると、乳頭に傷や亀裂ができます。赤ちゃんの吸い方や吸わせ方に原因があることも多く、助産師からアドバイスをもらうとよいでしょう。

乳腺炎
乳房が赤く腫れ、38度以上の高熱が出ます。
乳首の傷から細菌が入ったり、乳汁が乳腺に溜まったときに起こります。通常は抗生物質で治りますが、症状が酷い場合は切開して膿を取り除く必要性も。
予防策としては、授乳の後に乳首を清潔にすることや、授乳間隔をあけすぎないことなど。

産褥熱
産後2~3日後に、38度以上の高熱が出ます。分娩時にできた子宮や膣の傷から感染が起こっていることが原因です。この場合は、しばらく絶対安静が必要となります。


産後のセックス

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1ヶ月健診で異常がなければ、セックスを再開してもOKです。ですが、「育児疲れで、そんな気になれなくて・・・」という場合は、パパとよく話し合ってみましょう。また、まだ悪露が続いている場合は、悪露がなくなってからセックスを再開しましょう。もしもセックスのたびに痛みを感じる場合は、トラブルの可能性があるので、病院へ。

この時期、ほとんどの人はまだ生理が来ていませんが、排卵している可能性もあるので避妊を忘れずにすることが大切です。年齢的にすぐに次の子どもが欲しい場合であっても、母体のことを考えると、最低半年はあけてから妊娠することをおすすめします。


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